”究極”　この車にもっとも相応しい言葉であろう。
　ゴードン・マーレー氏は、究極のロードゴーイングカーを生み
　出すため、３シーターのセンターにドライバーを座らせた。
　6�g V12Eg・燃料タンク・トランクなど重量物がパズルの様に
　組合わされ、思いのほかコンパクトに仕上げられている。
　重量も、カーボンモノコックを使用することにより、1.113ｔと
　非常に軽量である。　　　　　（標準タイプの生産数は、64台）

　’95ルマン２４時間レース総合優勝を記念して、F1LMが５台
　製作された。
　ホモロゲーション用のF1GT同様の外装が施され、エンジンは
　668psまで出力アップ、重量も1.062tまで軽量化されている。
　レース用のF1GTRは、リストラクターにて出力制限を受けて
　いるので、このF1LMが最速と言えよう。

　F1によるル・マン24時間レースのチャレンジが開始された。
　過酷なレースであるが、雨にも助けられ”初出場のマシンは
　決して勝つことが出来ない”と言うジンクスを打ち破り、みごと
　総合優勝に輝いた。
　ドライバーの内の一人　関谷正徳氏は、日本人として初めて
　表彰台の頂上に上った人物となる。

　’95では、ほとんどロードカーと変わらない仕様であったが、
　エンジンの搭載位置を下げ、サスペンションを修正するなど、
　レースカーらしくなった。
　’96にはJGTSにも出走し、全戦の予選のポールポジションを
　確保するなど、大いに活躍した。
　しかし、ル・マン24時間レースの方では、本格的なレースカー
　”PORSCHE 911 GT1”の登場により、苦戦することになる。

　戦闘力を増してくれコンペティターに対抗するため、
　さらなる正常進化を求められた。
　Mclarenのとった手法は、エアロダイナミクスの大幅
　改修である。
　'97 F1 GTは、大幅改修のために作られたホモロゲー
　ションモデルであり、3台製作された。